ビジネスのヒント

地元スーパーと世界的企業の共通項とは…?


 
わたくしごとで恐縮です。

 
オッサンですが…

スーパーが好きです(あ、スーパーマーケットのことです)。

 

ほぼ毎日、買い物に行きます。

あちこちのスーパーで買い物してると、

お店によって置いてるものが全然違うなってことに気が付きます。

 

で、たまに自分が普段使っているものが置いてないときがあります。

そんなときは…、

 

「まぁ、べつに他のもんでもいいやん」

 

 

 

 

 

 

とはなりません。

 

置いてるとこが見つかるまでスーパーをハシゴします。

(そうです。私はいわゆる「めんどくさいやつ」です)

 

 

 

そんな私にとって、

とっても理想的なスーパーが鹿児島にあります。

売りは「無いものはありません」と言い切るほどの品ぞろえ。

しかも24時間営業。

 

なんと素晴らしい。

 

スーパーなので、生鮮食品は当たり前で、

金庫に釣り具、楽器に自動車(!)、

はては牛の「鼻輪」や、なんと仏壇まで売っているそうな。

(もういっかい言いますが、そこは「スーパー」です。)

 

しかも、ネジとか袋に10個20個入っているものなんかは、

「1個だけでいいんだけど…」というリクエストにもすんなり応えてくれるとな。

 

素晴らしい。

もう感動ですね。

 

そんなこんなでアイテム数は、じつに40万点にも及ぶそうです。

 

で、それだけの商品数だから、さぞかし最新のシステムでデータ管理しているのかと思いきや、ほとんど何もしていないそうです。

 

ほう。

 

このスーパー、超が付くほどのアナログなんだそうで。

売上計画もなければ、戦略会議もない

商品部もないし、バイヤーもいない

 

え、

じゃあ誰がどうやってそんな40万点の商品を管理してるの?

 

 

それは、32ある部門の、各担当者が各自で行っているそうです。

各担当者は、自分の売り場については全ての権限を持っていて、

お客様と積極的にコミュニケーションを図り、

そこで、リクエストを吸い上げる。

そして、売れた数は、いわゆる「前出し」のときに

手で

売れた数をチェックするそうです。

 

つまり、

いちいちデータ取ってパソコンで集計して、

本部が統計取って分析して…

ってそんな現代的なことは一切やらない(失礼)。

 

「体で覚える」ってやつ。

もうここまできたら「職人技」ですね。

 

 

そうすると、何がいいって、

「計数上の」売れた売れないの「売れ筋」にこだわらないから、

必然的にお客様のニーズに素直に対応するようになる。

担当者の皆さんはもう肌で感じるそうです。

(お弁当屋さんとかにも、ご飯の重さを手だけでピッタリ計れる人いますもんね。)

 

 

たとえ、年に数個しか売れなくても、

お客様が「欲しい」というなら、

それは「売れる」ということだから店に置くのだそうです。

その結果、クチコミを生んで

「あそこは便利な店だ」

となって、売上も順調に伸びている(年間売上高100億円)そうです。

 

 

実はこれ、あのAmazonのビジネスモデルも同じだそうです。

 

在庫は「ない」方がいい、と思わず錯覚してしまいそうですが、

在庫も「ある(どころかあふれている)」ことで

それを「強み」に変えています。

そして、その「在庫力」という強みを支えているのが

このスーパーの「売る力」。

 

「売る力」があるといっても、

店員さんがみんなカリスマ店員だとか

元トップセールスマンだとかいう訳でもない。

みなさん「普通の人」。

 

ただ、みなさん自分の持ち場をあたかも自分のお店かのように担当し、

そしてお客様と自然に会話しているからこそ

自然に身に付いた力なのでしょう
(ご本人たちは当たり前のこととしてやっているだけで、

「売る力」だなんて意識すらしていないと思います。)

 

マニュアル式では絶対に身につかない「スキル」ですね。

そして、それを可能にする何かが、この会社にはまだまだ潜んでいるようです。

掘り下げていけば、まだまだおもしろいことが出てきそうです。

まさに「強み」の宝庫。

 

デジタルもマニュアルもいらない。

これからの時代は人工知能だのなんだのと聞きますが、

そんなデジタルなんかなくったって、

最新のアプリだの何だのなくったって、

 

根気よく続けたことは、

どこかですごい力を発揮し、

 

そして、いつの間にかそれは、

もはや他社がマネしたくてもできない領域に入っいくってことがあるということです。

 

「在庫」などとあなどることなかれ

それこそが「強み(知的資産)」であり、

まさに「資産」といえるものです。

 

「わが社は、最新のアプリを独自に開発し…」なんてものより、

 

「ここに来れば、あなたが必要とするものが必ずあります!」

 

と言われる方がグッときます。

 

これこそが「独自の強み」。

あなたの会社はいかがですか?

 

 

 

ページトップ